瞑想の効果を実感してみて下さい。

超越瞑想(TM)の方法や効果について詳しくご紹介します。

静寂のひととき……TM瞑想

瞑想で脳の潜在力を開発!

質問:私は家庭でも職場でも絶えず重圧を感じており、友人たちからはストレスがたまっていると言われています。超越瞑想(TM)は、こうした状況を改善する助けとなるでしょうか?

ベロック博士:アメリカ人の二割が不安症になっています。ストレスが生じるのは、自分に課された要求に対処しきれずに苦しんでいるときです。うまく対処できないと不安を感じ、自分なりのやり方でその不安を軽くしようとします。食べ物、テレビ、酒、タバコ、薬品、コーヒーなどがその一般的な例です。しかし、こうした方法で生活のストレスを減らそうとするのは、近視眼的で不適応な試みです。なぜなら、それらの方法は、物事に対処する能力を少しも高めることはなく、実際には、その人の適応力や能率を次第に低下させていくからです。その結果、さらに物事に対処できなくなって、ますます自分流にストレスを軽くしようとし、そのため対処能力がいっそう低下し、さらにまた自分流のやり方にしがみつくという、ストレスの悪循環に陥ってしまうのです。

超越瞑想法を実践すれば、このようなストレスの悪循環はただちに断ち切られます。TMの実践は、1日に2回、イスにゆったりと座り、目を閉じて20分間続けます。そのプロセスを始めると、努力しなくても心が思考のプロセスのより静かなレベルにどんどん落ち着いていくのを体験します。最終的に心は思考のプロセスの源、すなわち意識そのものに到達します。この体験は安らぎに満ちた鋭敏さと呼ばれています。この状態に至ると、身体は深い休息を得て、心はすっかり鋭敏になります。この体験、すなわち静けさと落ち着きをもたらす内なる存在の体験を通してストレスは解消されていきます。

質問: 私は不安のために多くの事が気になるので、瞑想するときにじっと座っていられないかもしれませんが、どうすればいいでしょうか?

ベロック博士: 安らぎに満ちた鋭敏さの体験は楽しくて快適なものなのです。ですから、1日に2回、20分間、静かに座っていることができます。このプログラムを規則的に実践すると、ストレス解消の効果が累積するので、続ければ続けるほどストレスや緊張感が少なくなっていきます。その結果、瞑想しているときには心が落ち着き、立ち上がったり動き回ったりしようと思わなくなります。静かさと平和を直接体験することで、落ち着かないそわそわした気持ちが癒されます。

瞑想の実践を続けていると、その人の生活の中で不安の占める役割が徐々に減っていきます。ストレスに上手に対処できるようになるので、日常生活でより良い意思決定ができるようになります。その結果、次第に、ストレスから解放される可能性が高まっていきます。つまり、状況に対してストレスに満ちた反応をするのではなく、状況の必要性に応じた行動を起こすようになります。そうなれば、困難な問題が起こっても、それを脅威と感じて反応するのではなく、個人的にも職業的にも成長するための機会として考えるようになります。

質問: 私は、仕事でプレゼンをしなければならない場合のように、ある特定の状況では緊張してしまいます。超越瞑想法をすれば、そんな状況にも対処できるようになりますか?

ベロック博士: 超越瞑想法を実践すれば心と身体が落ち着くので、ストレスに対して緊張するという反応は軽減されます。実際、不安に関する最新の科学論文をメタ分析した結果を見れば、TMの効果がどれほど大きいかを理解できるでしょう。この分析には、最も認められているストレス測定法である、スピルバーガー状態・特性不安検査が使用されました。『ジャーナル・オブ・クリニカル・サイコロジー』に発表された研究では、超越瞑想がその他の各種リラクセーション法と比較されています。比較されたのは、漸進的筋弛緩法、筋電図バイオフィオードバック、ハーバート・ベンソンのリラクセーション反応、およびその他の瞑想法です。その結果、これらのプログラムはプラシーボと同レベルの働きしかしていないことがわかりました。

Defense016.jpgしかし、超越瞑想法を対象にした研究では、不安感の劇的な減少が示され、プラシーボ効果の約2倍のレベルに達していました。利用可能なすべてのプログラムを対象としたこのメタ分析の結果によれば、超越瞑想法は、ストレスを減らすためのの唯一にして最も効果の高いプログラムということになります。この研究結果から、現在ではTM以上に効果の高いストレス解消プログラムはないとわかっているので、医師たちはまったく安心して患者に超越瞑想プログラムを勧めることができます。

このことは、プレゼンをするときに緊張してしまう人にとってどういう意味があるでしょうか? 超越瞑想プログラムの実践を続けることで、ストレスの多い体験の影響が和らげられるというより、内面に安定した静寂が生みだされるので、不安がどんどん少なくなっていくのです。

質問: 私はとても多忙なので、超越瞑想を学んだとしても、それをすることができないと思います。

ベロック博士: 私たちの誰もが、自分のバッテリーを充電するために時間をとっています。つまり、毎日、眠ったり、食事をしたり、シャワーを浴びたりする時間をとっています。超越瞑想法は、ストレスが長い間にゆっくり蓄積するのを防ぐためのプログラムであり、また、ストレスによって行動する能力や人生を楽しむ能力が妨げられないようにするためのプログラムです。それは、心と身体に深い休息を与え、活力が失われないようにするための方法です。それによって、人生は成長するための体験となり、新しい体験を楽しみに待つようになります。なぜなら、十分な休息をとって心と身体が統合されると、それらの体験に楽に対処できるようになるからです。
質問: 私は、他の人が気にしないようなことでも、ひどくストレスを受けてしまいます。たとえば、たくさんの人の前で話したり、何かの期限が迫っているようなときです。そんなときTMは役に立ちますか?

グロスワルド博士:ストレスを計測する標準的な尺度はありません。「ストレスになる」と本人が思っていれば、それはその人にとってストレスになります。それが他のだれかにとってストレスになるかならないかは関係ありません。そして、ストレスの受けやすさは、その人の生理に大いに左右されます。超越瞑想法を規則的に実践すると、ストレスへの抵抗力が高まって、ストレスを受けにくくなります。それはストレスに対するワクチンのようなものです。

質問: そのような効果を示している研究はありますか?

グロスワルド博士:研究の結果、超越瞑想プログラムはストレス、不安、抑鬱、そして心的外傷後ストレス障害の症状さえも軽減させることがわかっています。超越瞑想法は、もっとも低いレベルのストレスからもっとも高いレベルの心的外傷後ストレス障害まで、その全範囲にわたって効果があることが科学的に確認されています。

質問: 私は、何をやっても少しの間しか集中できないので、うまく瞑想することができないのではないでしょうか。

グロスワルド博士:超越瞑想法の素晴らしい点は、何かに集中することや、難しいことはなにも必要ないということです。実際、超越瞑想のプロセスは集中とは正反対のものです。それは、とても簡単に、自然に行うことができます。なぜなら、想いから想いへと移ろう、心の自然な傾向を利用しているからです。超越瞑想をすると心が落ち着き、自分自身の想念のより静かな面へ、より静かな面へと移っていき、ついには想念の源、つまり完全な静寂を体験します。

他の技法ができないという人々でも、超越瞑想法は簡単でシンプルであると感じるでしょう。「私には瞑想はできない」とか「ある種の瞑想をやってみたけど役に立たなかった」と言っている人々でも、超越瞑想プログラムを試してみれば、それがとても簡単に実践できることに気づきます。

質問: 睡眠不足からくるストレスについてはどうでしょう? 私は夜ぐっすり眠れることがほとんどありません。そういう場合にも超越瞑想法は役に立ちますか?

グロスワルド博士:それはとてもよい質問です。研究調査によれば、アメリカ人は世界でもっとも睡眠不足の国民だといわれていますが、不眠によるストレスは長い間に蓄積していきます。

そうなると、たまには普通に眠れるときがあったとしても、日常生活で毎日受けるプレッシャーのために蓄積しているストレスは、睡眠では解消できません。睡眠で解消できるのはその日の疲れだけです。そうして疲労とストレスはたまり続けます。休暇をとったとしても、いったん普段のライフスタイルに戻れば、リラックスした状態はそう長くは続きません。そのため、だれもが、日常生活で蓄積した疲労とストレスを解消する方法を求めています。蓄積した疲労とストレスは、睡眠不足によっていっそう悪化します。

超越瞑想法を規則的に実践すると、これまでに蓄積したストレスをすぐに取り除くことができます。研究の結果、超越瞑想を規則的に実践すれば、心理面の幸福も含めて、健康が改善されることがわかっています。研究者の推定では、病気の7割から9割はストレスに関連しています。ですから、あなたがストレスを解消する方法を持っていれば、あなたの健康全般、そして生活のすべての側面が改善されるわけです。

質問: ある種のストレスは望ましいものではないでしょうか? 期限のある仕事のように、ストレスがあるからこそ仕事をやり遂げることができるという場合もあるように思います。

グロスワルド博士:期限があるために物事をやり遂げようとする意欲が増すことも、時にはあるでしょう。ですが、ストレスがあれば人々の能力が高まるというのはまったくの思い違いです。事実、プレッシャーのかかる状況で高い能力を発揮する人々は、そのような状況がストレスになるとは思っていないのです。言い換えれば、そのような人々にとってプレッシャーは単なる刺激でしかありません。プレッシャーがストレスになっているとしたら、彼らの能力もその影響を受けているでしょう。

それについて考えてみましょう。あなたがもっとも失敗を犯しやすいのはどういうときでしょうか? 疲れているとき、ストレスを受けているとき、とても慌てて何かをしているとき、などですね。創造性は、心が明晰で、落ち着いて、安らいでいる状態から生まれるのです。

たまにストレスを受けることがあっても特に問題ありません。しかし、慢性的なストレスはあなたを消耗させます。そして、あなたが本当にストレスを受けていると、創造性や能力が最大限に発揮されることはまずありません。なぜなら私たちは、極度のストレスの下では、前頭前野(推論や分析を司る脳の領域)の機能を停止させるという、生存のための自然のメカニズムが働くからです。「脳の機能を停止させる」ということは、すべてのエネルギーを筋肉に振り向けるということであり、それが「攻撃・逃避」反応と呼ばれているものです。あなたがクマに追われているようなときに、このメカニズムが働き出しますが、それは日常生活を送るためのものではありません。日常生活のなかでそれが作動すると、まったく非生産的な状況に陥ってしまいます。状況によっては、プレッシャーがあることで大きな力を発揮する場合もあるでしょうが、誰もそのような日常生活を送りたいとは思わないでしょう。

それよりも、前頭前野、そして脳全体を働かせたいと誰もが思うでしょう。それすれば、計画を立て、準備をし、戦略を練ることができるし、可能なかぎり生産的、効果的、創造的になることができるのです。TMによって前頭前野と脳の他の領域との間のコミュニケーションが高まります。超越瞑想法は脳の機能を拡大しますが、ストレスはそれとは全く逆の影響をもたらします。

質問: 私は年に少なくとも1回は休暇をとります。そうすると、しばらくはストレスがなくなりますが、仕事に戻るとすぐにプレッシャーが増していくのを感じます。

グロスワルド博士:休暇をとれば、しばらくの間ストレスを取り除くことには役立ちますが、蓄積したストレスを本当に取り除くことはできません。休暇は一時しのぎにすぎないのです。私たちに必要なことは、日常的に感じるストレスを軽減して、人生の楽しさがストレスのために妨げられないようにすることです。研究の結果、超越瞑想プログラムは蓄積した心身のストレスを解消し、ストレスへの抵抗力を自然に高めるのに役立つことがわかっています。
質問: 周知の事実ですが、子供たちは以前よりも多くのストレスにさらされています。このことは、ADHDやその他の問題の一因になっているのでしょうか?

スティクスラッド博士: 私の仕事は、学校の成績、行動上の問題、抑鬱、および神経疾患に苦しんでいる子供たちを査定することです。ストレスは、これらの問題すべてに大きな影響を与えています。私は、学習障害やADHD(注意欠陥・多動性障害)を抱える多くの子供たちを診ていますが、子供たちが学校で学習や活動をする能力がストレスのために著しく妨げられていることは間違いありません。

質問: 子供たちの学校におけるストレス反応はどのようなものですか?

スティクスラッド博士: ストレス反応は、攻撃・逃避反応とも呼ばれます。それは、私たちが天敵から身を守るために、おそらく何百万年にもわたって進化させてきた反応です。攻撃・逃避反応が引き起こされると、その人は明晰な思考ができなくなります。進化という観点からすれば、虎が近づいてきたときに、「どのような行動をとるべきか?」とゆっくり考えていれば、食べられてしまって、子孫に遺伝子を伝えることはできなくなるからです。ですから、自然は私たちを保護するために、ストレスにさらされた状態では思考ができないようにしているのです。そのため、子供たちがストレスを受けているときには、考えたり、学んだり、授業を受けたり、教師に注意を向けたり、自らの行動を管理するのは、たいへん難しいことなのです。

脳研究が学習の分野に応用されて20年になりますが、その間に導き出された主要原則のうち最も一般的なものは、子供が学習するためには学校で安らぎを感じていなければならない、ということです。ストレスを受けている状態では学習することができないからです。

質問: このストレスは超越瞑想法で軽くすることができるのですか?

スティクスラッド博士:学習や注意力の問題を多少とも解決するために、TMはきわめて重要な役割を果たすと私は考えています。すでにある学校では、子供たちに学習、注意力、行動の問題を克服させるために、超越瞑想法が目覚ましい役割を果たしています。

質問: ADHDの実に困った一面は、衝動を抑制できないということです。そういう子供は、いつも、衝動的に何かを口走って周囲の人々の話をさえぎり、そのために人々はイライラさせられます。そんな場合にも超越瞑想法は役に立ちますか?

スティクスラッド博士:もちろんです。多くの研究者は、衝動を制御あるいは抑制できないことが、ADHD患者の第一の欠陥であると考えています。私がよく診察しているADHD患者の一人に、背の高い子供がいます。彼は14~15歳ですが、大声で話をします。彼が建物の中にいれば私はすぐに気づきます。彼が待合室で話しているとき、別の診察を受けていた女性が診察室から出てきて、「ここに来たら静かにしていなければいけないのよ」と注意しました。すると彼はこう言い返しました。「静かにできるくらいなら、僕はここに来ていないよ」。それはまったくそのとおりです。

超越瞑想を実践すると、神経系が落ち着き、静まっていきます。その結果ストレス反応が正常に働くようになり、衝動的な行動が少なくなります。超越瞑想法によって心身が静まると、脳の電気的活動の統合性が増大します。脳の左右の半球の間、および前頭部と後頭部の間の脳波の同調が高まることからそれがわかります。このプロセスを通して、子供たちの衝動を抑制する能力が大きく改善されます。その証拠に、子供たちはもめ事を起こしたり、思慮の欠けた行動をとることが少なくなり、注意散漫になる傾向をうまく抑えられるようになります。

質問: あなたはそうしたことを身近で体験しているようですね。

スティクスラッド博士:超越瞑想を実践するADHDの中学生を対象に行った予備的研究で、私たちは、瞑想を始めてから3か月後の生徒たちと面談しました。私たちはこう尋ねました。「数か月間瞑想した後、どんなことに気づきましたか?」

その子たちのほぼ全員が、「ストレスがずっと少なくなったのを感じるし、前よりリラックスしている気がする」というようなことを言いました。また、彼らのほとんどがこう言いました。「頭の中がきちんと整理されている感じがする。宿題がよく出来るようになったと思う。両親に助けてもらう必要がなくなった」

性格が著しく衝動的だった少年がこう言っていました。「瞑想を始める前は、廊下を歩いていて他の中学生が僕にぶつかれば、僕は振り返ってその子を殴っていました。3か月瞑想した今では、誰かが僕にぶつかったとしても、立ち止まってこう考えます。「こいつを殴ろうか、やめておこうか」

どうということはないと思われるかもしれませんが、衝動的な子供やティーンエイジャーを相手に仕事をしている私の経験からすれば、このように反応にワンクッション置くことは、とても難しいことなのです。その子供は、超越瞑想法のおかげで刺激と反応の間にほんの少しの時間を置けるようになったので、それから考えたり、予定を立てたり、この状況でとるべき行動は何かと自問したりできるのです。それは、彼が瞑想を始める前には持っていなかった能力です。

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■TMを学んだADHDの子供たちへの
 インタビュービデオ(3.5分)


質問: 超越瞑想法がADHDの治療に役立つことを示す研究は他にもありますか?

スティクスラッド博士:ほとんどの研究者は、ADHDは複数の実行機能の障害であると考えています。「実行機能」とは、脳前部が司る諸機能、すなわち、目的のある行動を実行するために必要な精神的な統制や組織化の能力を指します。たとえば、何かをやり遂げなければならない場合、あなたは計画を立て、その計画の準備をし、関連する情報を記憶の中に保持する必要があります。そして、自己監視を行い、「進捗状況はどうか?」と自分自身に問いかける必要があります。

超越瞑想に関する数百もの研究は、これらの実行機能のすべてが超越瞑想によって改善されることを示しています。超越瞑想がこうした効果を生みだす理由は、瞑想によって脳機能の同調が高まるからであり、またストレスというすべてを悪化させる要因が減少するためです。

質問: 瞑想はすごいと思いますが、私は自分の子を集中力のある子供にしたいと思っています。あまり消極的な子供にはしたくはありません。

スティクスラッド博士:ときどき親御さんたちは、子供が瞑想をしてあまりにも落ち着いてしまったら、やる気までなくなってしまうのではないかと心配します。ですが実際には、それとは正反対のことがよく体験されています。

超越瞑想法をすれば、ゆったりとくつろいだ状態になることは事実ですが、その一方でより活発な状態にもなります。瞑想には有益な効果がたくさんありますが、その効果は、脳の活性化と生理の深い休息という独特な組み合わせから生みだされています。瞑想している人々の共通の体験は、彼らがやる気をなくすのではなく、やる気を有効に発揮することが簡単にできるようになるということです。

そういう人々は、悩みや過度の不安でエネルギーを消耗したりはしません。彼らは上手に計画を立て、はっきりとした目標に向かっていけるようになります。子供たちがTMを規則的に実践している学校を見学すれば、その子供たちが驚くほど成功しているのがわかるでしょう。そこの生徒たちは、学業でも、スポーツでも、芸術でも、すべてのことに並はずれた成果を上げています。ですから、超越瞑想法をすると子供が消極的になり、やる気や興味を失うかもしれないという考えはまったくの見当違いだと思います。それとはまったくの逆なのです。
質問: 私には慢性の背痛があります。TMの実践は痛みの緩和に役立ちますか?

クラーク博士:研究の結果、超越瞑想法(TM)を規則的に実践すれば、背痛、頭痛、慢性疼痛が緩和することがわかっています。またTMは、身体の痛みの知覚や痛みの予期をリセットします。さらに、超越瞑想法によって痛みに関連するストレス、不眠症、そして抑鬱さえも緩和されることがわかっています。これらの慢性的な症状には腰痛つまり慢性の背痛が伴うことがよくあります。腰痛は、ある年齢層の人口の40パーセントを苦しめている症状です。

質問: 私は定期的に緊張性頭痛が起こります。TMの実践はこの症状にも役に立ちますか?

クラーク博士:緊張性頭痛は、ストレスの多い体験によって発症あるいは悪化します。ストレスを予期するだけでも、それと同じ反応が生じることがあります。研究の結果、超越瞑想プログラムを規則的に実践すると、ストレスのために悪化した症状が解消されることがわかっています。超越瞑想を実践する人々は、人生における緊張にうまく対処できるようになるので、頭痛や、痛みのために悪化する他の症状が軽くなるか、すっかり消えてしまいます。

質問: では、頭痛が始まったと感じたときに瞑想を始めれば、痛みはなくなるのでしょうか?

クラーク博士:頭痛または腰痛を感じたときに、「さあ、瞑想をしてこの痛みをなんとかしよう」というようなものではありません。超越瞑想法は鎮痛剤ではなく、予防薬なのです。それは痛みが起こる可能性を少なくする効果があり、また、生理を強くします。瞑想をする人の実際の痛みの強度は変化していないかもしれませんが、生理が強くなっているので、痛みをそれほど鋭く感じなくなるのです。

規則的に瞑想すると、脳の生理が変化します。国立衛生研究所から資金提供を受けて、神経画像を用いた視床および前頭前野の研究が行われましたが、その研究結果から、超越瞑想法の長期実践者は、非瞑想者の対照群と比較して、痛みに反応するときの脳の活動が40~50パーセント少ないことがわかりました。対照群の人々も、TMの指導を受けてそれを5か月間実践した後、痛みに反応するときの脳の活動が40~50パーセント減少しました。瞑想の実践によって、被験者が経験する痛みの強度は変化しませんでしたが、痛みに対する反応は変化しました。その結果が研究者に示唆しているのは、超越瞑想には、不安や悲嘆を軽減したり、安定性や強さを高める効果があるということです。

質問: 私は痛みのために不安になったり憂鬱になったりします。そういうときTMは助けになりますか?

クラーク博士:はい、もちろんです。慢性的な痛みのある患者は、その痛みのために、慢性的な抑鬱や不安症を発症する率が高くなります。これらの症状は身体の障害を引き起こすことがあります。TMを規則的に実践すると、特性不安も、鬱病も、痛みも軽減します。これらのどのレベルでも、TMが役立つことがわかっています。

痛み、不安、抑鬱はすべて脳つまり神経によって媒介される経験であると認識することが重要です。超越瞑想中の脳波の周波数を測定する研究が数多く行われましたが、その結果、超越瞑想の実践中には脳全体で脳波の同調が高まることがわかっています。脳全体のバランスが増大すると、その影響は、幸福感の高まり、ストレスの減少、不安・抑鬱・痛みを感じる傾向の減少という形で表れます。

質問: 「神経によって媒介される」とは、どういう意味ですか?

クラーク博士:あらゆる経験は神経によって媒介されています。痛み、憂鬱、不安の経験は、神経の受容体の経験であるだけでなく、脳の多くの層とその実行機能を通して処理された経験なのです。

痛みがどのように解釈されるかは、痛みの感覚器に関係するだけでなく、高度な働きをする脳の中枢部も関係しています。痛み・不安・憂鬱を予期するなどの心理的影響は脳がつくりだしてます。このような痛みの副作用は、その人の日常的な活動の機能を弱らせるくらいの影響があります。TMは脳全体にバランスを生みだすので、とても効果的に痛みを緩和します。

痛みを訴える人に鎮痛剤を与えれば、その人の身体の痛みを和らげる役に立つかもしれませんが、その人の不安や憂鬱を治すことはできません。鎮痛剤を服用してもその人がもっと幸福になったり、楽しくなったりすることはありません。TMが独特であるのは、痛みの感覚を軽減するだけでなく、それ以外の脳機能のレベルを強化して不安、憂鬱、痛みの予期をも軽減するという点です。

質問: 超越瞑想法を実践すれば、鎮痛薬の服用量を減らすのに役立ちますか?

クラーク博士:多くの人々が、超越瞑想の実践によって薬の必要性が減少することに気づいています。これは重要なことです。なぜなら、今日のアメリカでは慢性的な痛みがとても大きな問題になっているからです。ほとんどの患者は、クリニックに通院してモルヒネのような強力な薬を処方され、中毒になることもあります。鎮痛剤は認知に影響を与えたり、集中することを困難にしたり、記憶障害さえ引き起こすことがあります。

超越瞑想法はそれとは正反対です。研究結果が示すように、TMは有害な副作用なしで痛みの感覚や予期を軽減します。研究結果によれば、TMは不安、憂鬱、集中力、記憶力を改善させ、それによって行動が機敏になり効率が高まります。これらすべての理由で、超越瞑想法の実践は、副作用なしに痛みに対処する、費用効果の高い方法であるといえます。

質問: 痛みがストレスを引き起こすのですか? それともストレスが痛みを引き起こすのですか?

クラーク博士:それは二つの面から見ることができます。痛みそれ自体は生理にストレスを引き起こし、それが神経生理的な反応やホルモン反応などを次々に引き起こします。ですが、ストレスそれ自体も、生理が痛みにより敏感になるようにしています。つまり、両者は相互に影響を与えているのです。ですから、私たちがストレスを軽減できれば、生理が痛みをあまり感じないようにすることができます。

明らかに、ストレスの感じやすさは人によって異なっています。ストレスへの反応度に関する研究の結果、超越瞑想法の実践者はストレス反応が減少することがわかっています。電気皮膚反応やその他の測定値によって、ストレスの多い刺激に対する自律神経系の反応度が減少することが実証されています。超越瞑想法を規則的に実践してストレスが軽減すると、生理が強化され、ストレスに対する回復力が高まり、その結果、生理が痛みにうまく対処できるようになります。心と生理が痛みに影響されなくなれば、心の底で安らぎと幸福の感覚が保たれるようになります。
質問: 私はどうしてもぼんやりと時間を過ごすことが多いのですが、超越瞑想法を実践すれば何とかなるでしょうか?

クラーグ博士:超越瞑想法をすると、多くの場合、私たちが生活する上で最も必要なものが生みだされます。それはバランスです。超越瞑想には健全な形で「正常化」をもたらす効果があります。ですから、過度に不活発な人々がTMを規則的に実践すると、活動性が増してくることがよくあります。それとは反対に、健康を損なうほど活動的になっている人々がTMを規則的に実践すると、たいていはバランスのとれた生活習慣が取り戻されます。私の経験では、超越瞑想法を規則的に実践する人々は、気分や活動のレベルが安定しています。

質問: 超越瞑想法を実践していても、抗うつ薬の服用は続ける必要がありますか?

クラーグ博士:鬱病で抗うつ薬を服用している人々が超越瞑想法を実践すれば、確実に良い効果が得られます。TMの効果は累積的であり、徐々に現れてきます。一気に現れるのではありません。大切なことは脳の生理を正常に戻すことです。薬を服用しながら瞑想を続け、抑鬱が治まってしばらくしてから、薬の服用量を徐々に減らしてもいいか主治医に相談してみてはどうでしょうか。薬物療法に関しては必ず主治医と話し合い、自分の判断で服用を中止しないことをお勧めします。

質問: 私は数年ごとに激しい鬱の発作が起こります。このような発作を超越瞑想法で予防することができますか?

クラーグ博士:超越瞑想は多くの場合、バランスを整える効果をもたらします。TMがいつでも鬱の発作を予防するとは断言できませんが、研究の結果、TMは気分を安定させるのに役立ち、健康に有益な効果があることがわかっています。ですから、それを試してみる価値は十分にあります。もちろん私は、TMを学んだ後で鬱の発作が減ったという人々を何人も知っています。

研究では、TMの実践で抑鬱が減少することもわかっています。たとえば、『カウンセリングと発達ジャーナル』で発表された研究では、心的外傷後ストレス障害の患者が超越瞑想法を実践した結果、無作為に割り振られて心理療法を受けた対照群の患者と比較して、4か月後に抑鬱が有意に減少しました。対照群の患者には抑鬱の有意な減少は見られませんでした。

質問: 私は目を閉じると、しなければならないことや、解決しなければならない問題について考えて、頭の中がいっぱいになってしまいます。このような考えをやめることはできないのですが、私でも超越瞑想法をうまく実践することはできるのでしょうか?

クラーグ博士:問題ありません。なぜなら、超越瞑想は、活動的であろうとする心の自然な傾向に逆らわないからです。TMをすると、私たちの心は、より洗練された、つまり落ち着いた活動のレベルへと導かれ、その結果、生理にとても深い休息が与えられます。それは気楽で自然なプロセスです。研究結果によると、こうした安らぎに満ちた鋭敏さを毎日体験している人々は、自然に、活動しているときの心の落ち着き、明瞭さ、集中力が高まっているのを感じるようになります。